不登校を経験した人にとって、進学先の候補によく挙がるのが「通信制高校」。
通信制高校には、通学が必須ではないことや、オンラインで授業や課題を済ませられることなど、不登校生にとってのメリットがあります。
外出最低限で卒業できる!不登校生が生かすべき通信制高校の仕組み
さて、そんな通信制高校の中から、学校をどう選んでいけばいいのでしょうか。
選び方や、選ぶ基準になるポイントをお伝えします。
①通学頻度
通信制高校には、通学コースやオンラインコースなど、多様な通学頻度が叶うコースがあります。
「中学は学校に行けなかったけど、高校では少し定期的に通ってみたい」という場合は週1・週3通学コースなどが良いかもしれません。
逆に、「出かけるのはしんどい」「学校に行きたくない」という場合は、必須のスクーリング時のみのオンラインコースなどが良いでしょう。
コースは、学校によっては途中で変更することもできます。
変更できるかも確認しておいた上で入学し、一度始めてみて合わなかったら違うコースにしてみても良いでしょう。
②スクーリング・通学の場所、形式
通信制高校の卒業のためには必須となる「スクーリング」。
この形式にも、学校によって違いがあります。
宿泊か日帰りか
多くの高校で、スクーリングは宿泊型になっています。
3泊4日などの日程に1度参加すれば1年分のスクーリングは終了できることが多いため、「まとめて終わらせられる」というメリットがあります。
2泊3日と1泊2日の2回に分けて参加するなど、複数回にわたる形も選べることがあります。
ただ、宿泊に出かけることや、数日間授業を受け続けるのは大きく負担に感じるかもしれません。
その負担が不安として大きいようであれば、日帰りのスクーリングが可能な高校を探してみると良いでしょう。
遠方の日帰りスクーリングであれば、宿泊は自分で手配することになりますが、その分知らない生徒と同部屋などにはならずに済み、好きなところに宿泊できます。
開催場所
通学、日帰りの場合
週数回など定期的な通学がある場合や、日帰りのスクーリングに参加することになる場合、共通して言えるのは「近い方が楽」ということです。
移動の負担が少ない方が、行きやすさにつながるでしょう。
ただ通学コースの場合、近いからという理由で自分に合わないところを選んでも、結局行きづらくなってしまうかもしれません。
そのため、場所を最優先するのはおすすめしません。
人によって、近い・遠いという感覚は違うので、「自分ならどうか?」と考えてみましょう。
宿泊の場合
宿泊のスクーリングを、都市部近郊で開催する高校は多くありません。
地方など遠方に宿泊になる場合が多いです。
許容できるかどうか、検討しておきましょう。
思い切って遠いところで参加することにして、旅行気分で出かけていくのも選択肢の一つです。
授業の形式
1回の授業に参加している生徒の人数も様々です。
比較的少ない人数が参加している場合もあれば、人数が多い場合もあります。
「集団授業が苦手」という場合は、普段は授業に参加する必要がないオンラインコースなどがおすすめです。
個別での補習の授業を受けられることもあります。
そのような仕組みも調べておくとイメージがわくでしょう。
高校の授業だけではサポートや勉強が不足すると感じる場合は、サポート校も検討してみてください。
通信制高校のサポート校とは?不登校生にとってのメリットを解説
③授業内容:興味のあるコースや授業があるか
今は通信制高校の中でも授業内容は多様になっています。
プログラミングを学べる授業があるコースや、通常の授業に追加して関心のある授業やレッスンを受けられる高校もあります。
興味のある活動ができる高校のほうが、通うモチベーションになるかもしれませんね。
プラスアルファ:レポートの進め方も確認しておけたら安心
今は通信制高校のレポート(日々提出する課題)は、多くの場合オンラインで提出ができます。
ただ、課題自体もオンラインで表示されるのか、郵送されてくるのかなどには違いがあります。
もし確認できるなら、どういう形式かなども確認しておくと安心できるかもしれません。
「NHK高校講座」の動画を活用する高校も多いです。
参考に見てみると、通信制高校での勉強の進め方がイメージできるかもしれません。
(NHK高校講座の公式サイトはこちら)
まとめ:自分の状態・希望と照らし合わせて考えよう
いかがだったでしょうか。
さまざまな通信制高校がありますが、少し自分なりの選び方がわかったら幸いです。
自分の状態・希望と照らし合わせて考えてみましょう。
頑張りすぎず、無理をしないことも大切です。
焦る気持ちもあると思いますが、高校のうちに無理をせずにいることで、高校以降の人生が少し楽になることもあります。
わからないことや不安なことは一人で抱え込まず、相談できる人に相談してみてくださいね。